昔から言われる「今の若者は」は良い言葉

梅雨の中休みでしょうか。

湿度は40%ととても過ごしやすい一日でした。

さて今回は日本人が若者に対して良く使う言葉

「今の若者は」です。

この解釈は良くも悪くも使われるのでしょうが

その多くは悪い解釈です。

そしてこの言葉の後には「私の頃は~」と続きますね。

こうしてこのやり取りはメビウスの輪のごとく

留まることを知らず今も昔も繰り返しされます。

しかし私から見ると「今の若者は」とは

悪い解釈だけでもないように見えます。

ようやく本題です。

今日の新聞を読んでいましたら

以前話題になった「はやぶさ」のプロジェクトマネーージャー

國中さんの子ども時代や京大時代のことが記載されていました。

「歴代の発明者のごとく家ではドリルで床に穴を開けて怒られたり

大学時代では工学部に進むものの勉強はちんぷんかんぷん。

ずっとマージャンをしていました。」

しかし東大の大学院航空宇宙工学専攻時代から恩師との出会いもあり

研究に没頭していったそうです。

そしてそんな彼が「宇宙開発は長期スパンで進みます。

でも、たぶん15年後の計画の一線に僕はいない。

だから若い人に未来を自分で作ることをめざしてほしい。」と

ここでの未来は宇宙未来と人生としての未来がかけられているのだと

思いますが國中さんも今の若者に期待しているのです。

おそらく研究者になる前の彼は「今の若者は」と言われていた時代もあったでしょう。

そして奇しくもその記事の裏面には資生堂名誉会長福原義春さんの「世界のひきこもり」

と題して昨今の若者のアメリカへの留学人数の激減を不安視している記事が

掲載されていました。

かつては日本が第1位だったのが現在では7番目。

2.3年以内にはベトナムに追い越されるとされている。

福原さんが大学生に留学について聞くと、世界のことはインターネットでわかる。

また難しい勉強をしてMBA(経営学修士)を取っても帰国後企業で有利になるわけでもない。

「今の若者は」私たち大人が作り出した「ネット」での「仮想世界」「現実主義」

頭が一杯になってしまっているのかもしれない。

福原さんも記事の中で「自身が引きこもりたくでもグローバル化は避けられない。

このままでは世界の中で日本の存在感は薄れるばかりだ。」

と記しています。

但し福原さんも文脈から現代の若者に期待を寄せているのです。

さあ若者よ。今の大人たちも昔は「今の若者は」と言われて来た。

ネットや現実主義だけではなく回り道になるかもしれないけれど

自分の肌で世界に羽ばたき自分の力で新しい自分を発見しよう。

そして今の大人たちが作り出した「ネット」を超えるものを

見て聞いて感じて欲しい思った。

そして今君たちが勉強していることは無駄ではないんだよって

いうことも付け加えたい。

高木

 

 

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